なにもないイスがある
「小石」はじけて「水の輪」
「あの子」が消えた
川のほとり
「ブラスバンド」虚し「ムーンリバー」
きみの「白く」細いゆびさきは
「小さな手」を引く
岸辺の「白い花」
わすれないよ きっと「月明かり」が「灯り」
「あの子」を連れて銀世界へ
「分け隔てのない愛」と「真白き心」で
「長い冬」を耐えるため
寄せては返す波は
ぼくらがいつか そうなれるように
波間にきらめくひかりを生む
助けたくて 助けられないで 逝った
「あの子」と「きみ」が重なって
いつか「人」と「人」との
「心」をつなぐ「愛」の
「橋」になれるように
凍えた「人」の「心」に「この愛」をくべよう
愛しく「想うもの」惜しみなく
「分け隔てのない愛」と「真白き心」で
「長い冬」を耐えるため
なにもないイスがある
「心の河」のほとり
裸で重なる
「きみ」と「ぼく」
星くず咲いた夜に
「三日月の輪」