ぼくがまだチビのころ
住みたかった家があった
ひと目みて好きになった
かわいらしい家があった
だけどちょっとへんなかんじ
なぜかなあと考えた
それもそのはずだよ
屋根のない家だもん
空を見て考えた
雨の日はどうしよう
心配はいらないと
おひさま見ているよ
孤独だったあのころを
思い出すそのたびに
あの家がとおくから
「おいでよ」とよんでいる
だけどちょっとこまるんだ
きみんとこゆかがない
そしてもっとこまるなぁ
お手洗いがないもん
空を見て考えた
雨の日はどうしよう
心配はいらないと
おひさま見ているよ
そんなことあたりまえさ
ゼロ町のゼロ番地
地図をみて探したって
見つかりっこないのさ
だけどきて見てごらんよ
その家はちゃんとある
おとなにはみえない
こどもだけの家だもん
空を見て考えた
雨の日はどうしよう
心配はいらないと
おひさま見ているよ