"キレイだね"
桜の光 見つめて
ゆっくりと前を行くあなた
優しく呟いた
涼しい風に揺られて
花びら散る 月の夜
最後を感じた涙
そっと零れた
行き先ちがうことは
仕方のないことだって
自分に繰り返して
言いきかせてみるけれど
ふたりで決めたことなのに
おかしいね
あたたかい木洩れ陽だった背中が
泣いている
淋しい顔して…
こんなの初めてね
悲しくなるのが嫌で
立ち止まり 逸らしたとき
傾いた月が雲に
そっと隠れた
手紙をくれたことが
いちばん嬉しかったよ
あなたの上手な文字
何度も読み返してた
数えきれない想い出と
歩きだす
大人になったときも
桜の光見たこと
あなたのうしろ姿
ずっと忘れないのかな
ひとつの道がふたつになる
行き先違うことは
仕方のないことだって
自分に繰り返して
言いきかせてみるけれど
握手をしたら
ふたりとも はなせない
もうすこし このままで…