人はよし思ひ止むとも 忘れ得ぬ 暮れにける春日(はるひ)
紅の深染(こそめ)の土 雨降りて うつろはめやも
花は咲けども我が身は 哀慟血泣(かなしみ)に敢へず 夜ごとに
亡き人思ほゆ 我が色 皆人らが後の表(しるし)
「ねがわくは桜のもとにて春死なむ」
思へども 悲しきものは 世の中にあり
散りぬる 心緒(おもひ) 人こそ知らね桜は知るらむ・・・
花は咲けども我が身は 哀慟血泣(かなしみ)に敢へず 夜ごとに
亡き人思ほゆ 我が色 皆人らが後の表(しるし)
争ふはしに 過ぎにし人らがありき
またも逢はめやも 霞のごと 消ぬらく惜しも
散りぬる 心緒(おもひ) 人こそ知らね桜は知るらむ・・・