落葉焼く匂いだけが 部屋の中に流れ
目覚めても「おはよう」さえ 言う人もいない
母とする口げんかさえも 思えば楽しかった
貴方の声背中に聞き 出かけてた毎日
指先がかじかむ朝も 寒くは感じなかった
私を育てる為に 明るい笑顔だけで
ひたすらに生き続けた それがつらかった
父の名も口にせずに 「いい人よ」と一言
その言葉を感じるだけ それが父の肖像
父もなく そして今日からは 一人の初めての朝
貴方の本のすき間から こぼれ落ちた写真に
思い出だけに 生きてゆける強さを知りました
私も貴方のように 強く生きてゆきます
私も貴方のように 強く生きてゆきます