堀内孝雄45周年記念シングル 4月20発売
“社会派フォーク歌謡”
「空蝉(うつせみ)の家」
作詞:田久保真見 作曲:堀内孝雄 編曲:川村栄二
昨今、いなかでは古い空き家がどんどん増えて問題になっています。子供達が都会に出て行き、後を継ぐ人がいなくなった結果です。昭和の風情を残し、子供時代の思い出や両親の思い出が詰まった家は、なかなか簡単に手放したり、壊したりできません。そういった古民家の再利用なども一部では進んでいますが、実際にはいなかに住みたい人はそれほど画期的には増えません。
そんな現代日本がかかえる風景を歌にしてみました。
主人公は降りしきる蝉の泣き声の中、生まれ育った家を売るために久しぶりにその家を訪れます。その際にこみあげる“なつかしさとやるせなさ”をまるでドラマのワンシーンを見ているかのようなタッチで描いていきます。庭先にころがる「蝉の抜け殻」を見て「この家は時の抜け殻」と結びます。
「空き家」をテーマにしながら、全体には「昭和」への回顧、故郷への郷愁感を歌っています。昭和は60余年続き、戦争を経て高度経済成長を成し遂げた激動の時代でした。その昭和が徐々に過去のものになり忘れ去られようとしています。そんな時代を生きた人々の昭和への“誇りと愛着”がこめられた社会派フォーク歌謡です。